会計事務所向け生産性向上ツール

コラム

COLUMN

生産性向上への取り組みをする上で大事な話

2013年8月27日

今日は福島県いわき市で「会計事務所の業務生産性向上3つのポイント」をテーマに90分の
講演をしてきました。
EPSONさんと福島県で活躍されるIT支援会社プリマックスさんが主催・集客され、地元の会計
事務所さんが参加されておりました。
参加者は少なかったものの、セミナーの評価は4.5点(満点5点)だったのと、終了後に名刺交換
させていただいた方々の反応を聞くと、まずまず役目は果たせたようです。

ここではセミナーの前半部分を少しだけご紹介します。


1.生産性向上への取り組みを行う前に必要なのは、「目的の共有」です。
  これをやらないと、ストレスになったり、事務所の雰囲気が悪くなったり、非協力的な組織に
  なったりします。
  行動改善力を高め、改善を図ることが他者貢献に繋がることを実感し、働き甲斐のある組織に
  する、そんな仕組みづくりこそが生産性向上活動の目的なのです。


2.生産性を高めるということは、
  今よりも売上を上げるか、時間を減らすか、ですが、
  どちらを先にやるか、この順番はとても大事です。
  売上UPを先にやろうとすると、多くの場合は「既存業務だけで一杯だ」「時間が無い」という声が
  先行してしまうのが現実です。
  まず、時間の削減を優先しましょう。
  
3.時間の削減を考える時、ドラッカーが言う「汝の時間を知れ」の一節がとても参考になります。
  
4.タイムマネジメントは、自分の仕事時間に色を付けて、色毎に集計し、無駄を沢山みつけて、
  改善のための行動を起こすことです。
  (例)青=売上を生んでいる時間、緑=将来の売上に繋がる時間、
     黄=その他の時間(成果を生まない時間)

5.タイムマネジメントのためには日常の時間の記録が何より大事となりますが、最初から細かく
  正確に記録しようすると続きません。
  ここで工夫が大事。⇒名南式の具体策をご紹介しました。


6.属人性の排除、すなわち業務標準化も大事なポイントです。
  「標準化=マニュアル型人間の排出」という誤解がありますが、実際に標準化への取り組みを
  してみると、一度にゴールに到達することはなく、何度も工夫しながら改訂を繰り返すことになり
  ます。つまり、標準化への取り組みを開始すること自体が行動改善力を高めることに直結する
  のです。
  
7.会計事務所の業務の中で、標準化を進めやすいのは、個別性の高い月次業務よりも決算業務
  です。決算業務の標準化のために取り組んだ名南式実例をご紹介しました。


セミナーの後半部分はまたの機会に回すとしますが、
今日は天候に恵まれ、いわきの風はさわやかで、気持ちの良い1日でした。

この記事の監修

若山茂樹

若山茂樹

株式会社名南経営ソリューションズ取締役
カスタマーサクセスグループ・ゼネラルマネージャー

1992年に新卒で名南経営に入社し、会計事務所の担当者を経験しました。
20代前半の新人でも、お客様はお金の事や制度手続きの事などで意見を求めてきますので、会計事務所の役割の重さを感じると伴に、学びと経験の大切さを痛感しました。
会計事務所の活躍が日本の中小企業に成長と発展をもたらします。
会計事務所の活躍を支援したい。それが我々のミッションです。