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コラム

COLUMN

「投資」の観点

2013年10月31日

学生のとき、ある工場の経営をされていた叔父からこんな話を聞いたことがあります。
「税理士さんや社労士さんという仕事はいいぞぉ、電話と机があれば始めらるんだから。」

確かに士業は少ない設備投資で開始できるという点で魅力のある業種だと思います。

僅かな資金で自宅開業し、少しずつクライアントを増やしてから、パートを採用したり、事務所を
出したりといった具合に、ゆっくりと計画的に拡張していけるわけです。


その有利さゆえか、多くの士業の先生方が、ゆっくりと事業展開をされる中で、
びっくりするような投資によって、事業の拡大を進めておられる税理士さんがおられます。

1人は医療機関の紹介ルートを確保するために「薬局」を購入したという税理士さんです。
医療機関を増やすためには、医薬品の卸業者さんや医療機器販売業者さんとの関係づくりを
するのが有効だと言われますが、医薬品の卸業者さんと早く接触して関係づくりをするためには
そのお客になるのが手っ取り早いと考え、薬局を購入したのだと聞きました。


もう一人は街のハンコ販売店を購入したという税理士さんです。
法人登記目的で店に印鑑を購入しに来る人、事業を始めて名刺を作りに来る人、年賀状や
喪中ハガキの印刷を頼みに来る人などと接触ができ、会話を通じて仲良くなって、結果的に
顧問先開拓に繋がっているようです。
実際にやった人しかわからないご苦労もあるようですし、あまり詳しくは書けませんが、
会計ソフト等の業務システムに多額の投資をして事業拡大のための投資ができず、顧問先が
増えないことに課題を抱えておられる事務所が少なくない中で、凄い投資の観点と行動力を
持った人がいるものだと感心しました。

この記事の監修

若山茂樹

若山茂樹

株式会社名南経営ソリューションズ取締役
カスタマーサクセスグループ・ゼネラルマネージャー

1992年に新卒で名南経営に入社し、会計事務所の担当者を経験しました。
20代前半の新人でも、お客様はお金の事や制度手続きの事などで意見を求めてきますので、会計事務所の役割の重さを感じると伴に、学びと経験の大切さを痛感しました。
会計事務所の活躍が日本の中小企業に成長と発展をもたらします。
会計事務所の活躍を支援したい。それが我々のミッションです。