毎週顧問先候補が紹介されてくる会計事務所
2014年6月30日
開業10年ほどで職員17名という都内の某会計事務所の経営者にお会いしました。
ある人のご紹介でお会いする機会に恵まれましたが、東京で14年も会計事務所を回っていながら、全く知らなかった急成長事務所です。それもそのはず、一切の同業者団体に属さず、独自の差別化手法により、紹介で顧問先を次々に増やし、看板も広告も全く出していないという事務所なのです。ホームページだけはセンスよく作られていますが、事務所の固有名詞を知らなければ、まず検索されることはありません。
お会いしてあれこれお話しする中で、紹介件数が半端でないことを知りました。ちらっとスケジューラーを見せてもらったのですが、毎週新規営業の予定が何件も入っており、そのすべてが紹介案件だというのです。
初対面でありながら、思わず、「どうしてそんなに紹介がもらえるのですか?」と聞いてしまいました。
少し戸惑ったご様子でしたが、少しして「自分もせっせと紹介しているからだと思います。」という答えが返ってきました。
思いがけない回答でしたが、自分自身の活動とも照らして、何となくですが、納得できる気がしました。
お客様をはじめ、お世話になっている取引先から、課題や欲求を聞かせてもらう場に出くわすと、それを話してくれたことが有難く、また責任感を感じて、たとえ自社の商売には繋がらないことであっても、何とか役に立ちたいという欲求に駆られます。
そして、こういう場合、知人をご紹介することでソリューションに繋がるケースが多いように感じます。
出会いの縁とは不思議なもので、紹介対象となる知人は、最近の活動の中で出会った人物だったりするものです。出会いに偶然など無いということかも知れません。
大事な相手の関心事に思いを寄せ、目先の損得など考えずに、自分がどうやって役に立てるかを掘り下げ、必要に応じて、最適と思う人を紹介する・・・。
シンプルかつ基本的なところに重要な成功のヒントがあり、あちこちで生まれてくる新しい奇抜な拡大ノウハウ等に踊らされ、お金を突っ込んで失敗しないように気をつけたいとも感じた次第です。
この記事の監修
若山茂樹
株式会社名南経営ソリューションズ取締役
カスタマーサクセスグループ・ゼネラルマネージャー