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会計事務所の報告書文化/事務所の標準サービスを“底上げ“する

事例4は「事務所の標準サービスを“底上げ“する」についてです。
医療機関を担当している者のお話です。
入社からまだ日が浅く、他業種の担当はありませんでした。
医療機関の多くは自計化がされておらず、医院へ訪問するとやる事(作業)が多々あり、担当者もそれなりに充実感を感じていました。
ある日、この担当者は一般企業を担当することになりました。
この顧問先は社内に経理の部門がありました。会計担当者は月次で訪問をしますが、基本的には全て顧問先側で行われており、やることがありません。
ただ目の前にある全て見切れない程の量の伝票を眺めながら、「この後の1時間、社長と何を話せばいいのだろう…」と考えるだけです。
事前に助成金の情報などを調べたりしますが、大抵のことは既に社長は知っています。
医療機関しか経験のない担当者からしてみれば、こうした顧問先にどんな対応をすれば喜ばれるのか、全くわかりません。
会計担当者は悩みました。
そこで、「先生や先輩社員はどんな対応をしているのだろう」と考え、報告書を読み始めました。
その担当者が読んだ報告書には、
“社長と店舗をまわって業績の良い店と悪い店の違いで感じることを出し合った”
“現場にあった管理帳票を見て、疑問に感じたことを伝えた”
“社長と工場に行って、現場の固定資産台帳との突合をして、償却の進んだ機械を認識してもらった”
といった内容が記載されていました。
そのあと、この会計担当者は、顧問先の“現場”にさらに踏み込んだヒアリングと提案を行うようになり、結果的に顧問先からの信頼を高めることができました。
何より、担当者自身が仕事により一層やりがいを感じるようになったそうです。
【今回のポイント】
・未経験の業種を担当する際に、同じ業種の過去の報告書が参考になること・所長先生や先輩の報告書も、すべて共有されていて、いつでも読めること
業務報告書は事例の宝庫です。
顧問先とのコミュニケーションや喜ばれる提案については“教科書”がありません。 そのため、過去の報告書が事務所にとって最大のノウハウとなり、新人あるいは未経験者の教科書となるのです。
ほかの人が読んだときに、その内容を疑似体験できるよう、丁寧な報告書を意識しましょう。
弊社サービス「MyKomon」を使えば、過去の報告書を顧問先ごとではなく横断的に検索が可能です。報告時期や重要度、添付ファイル有無など細かい検索もできます。
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