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コラム

COLUMN

人手不足や担当引継ぎの問題/ハイブリッド面談で対応

0022年5月23日

少し前になりますが、某税理士先生から、こんな課題をお聞きました。

「最近、先輩同業者(税理士)の廃業があり、顧問先を20件ほど譲り受けました。信頼して任せてくれたのは大変有難いことなのだけれど、まだ職員には任せられないので、自分が担当するしかないのだが、キャパオーバーとなっており、訪問できていない。コロナも最近は収まり、行かない理由が無くなったので、そろそろ、クレームにならないか、実はとても心配なんです。」と。

よくお話をお聞きしてみると、実務経験のない職員さんを半年前に採用しており、まだ経営者との会話や質疑対応を任せるのは現実的ではないが、月の試算表を作成するための資料回収や入力業務は問題なくできるようになったし、基本的な礼儀作法には問題が無く、真面目なので信用はされるタイプではあるとのことでした。

コロナ感染が大変な頃にZoomを使ったオンライン面談を経験している事務所であることは知っていたので、「ハイブリッド型の月次面談」をご提案しました。

つまり、職員さんが担当として訪問し、資料回収と入力業務を訪問現場で行って、社長と会話する段階になったらZoomに繋いで、税理士先生が会話に加わってもらうという形の月次顧問。

顧問先社長がZoomを使えるかどうか、気にされていましたが、職員さんがモバイルPCを持参して現場で繋ぐのであれば、接続エラーなども避けられてスムーズ。

職員にとっても、顧問先社長と税理士先生の会話の中から学ぶ機会を前倒しでき、成長スピードも高まるはず。税理士先生は1日に面談できる件数を増やせる。

顧問先がどうしても税理士先生とのリアル面談を望むケースは残るでしょうが、コロナ禍でオンライン面談を経験し、やってみたら、案外これで十分だと、むしろ効率性にメリットを感じる経営者も多くなっていると聞きます。2020年当時はオンラインを拒否されたけど、今年になってもう一度提案したら、受け入れられたとの話も聞きます。

人の採用が厳しい実態が続く中、「ハイブリッド型の月次面談」は現実的な対策の1つのような気がします。

この記事の監修

若山茂樹

若山茂樹

株式会社名南経営ソリューションズ取締役
カスタマーサクセスグループ・ゼネラルマネージャー

1992年に新卒で名南経営に入社し、会計事務所の担当者を経験しました。
20代前半の新人でも、お客様はお金の事や制度手続きの事などで意見を求めてきますので、会計事務所の役割の重さを感じると伴に、学びと経験の大切さを痛感しました。
会計事務所の活躍が日本の中小企業に成長と発展をもたらします。
会計事務所の活躍を支援したい。それが我々のミッションです。

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