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コラム

COLUMN

農業経営者を顧問先にする有効なルートとは?

2023年1月26日

1.日本政策金融公庫が専門家を公募している

日本政策金融公庫が現在、農業経営者向けの経営サポートができる専門家を公募しているのをご存じでしょうか
(令和5年の申請期限は2月16日までなので注意!)

https://www.jfc.go.jp/n/professional/pdf/pro230120a.pdf

これは公庫が掴んだ農業経営者の資金需要の絡むコンサルニーズを、公庫が認定した専門家に有償で委託する仕組みがあり、その専門家を毎年1回公募しているものです。
毎年、今頃の時期の公募であることが多く、会計事務所にとっては繁忙期なので気が付かずにいるのか、ご存じの税理士先生は実に少なく、「知っている人勝ち」なのが実態です。

2.農業は会計事務所にとって魅力ある業種?

農業は、税理士の関与率が低く、かつ、日本では成長産業としての伸びしろの大きい業種と言われ、6次産業化、ネット販売含む直販、輸出、農地拡大による生産性向上など、事業成長のための切り口も多く、国からの支援予算も充実しています。

国の補助や公庫からの融資を受けて事業成長を狙うやる気ある農業経営者に出会えるなら魅力ですよね。また、農業者は不動産を持っていることが多く、資産税に強い税理士先生にとってはさらに魅力を感じる業種かもしれません。

前出の公募に毎年応募して、公庫と年間契約を行っている税理士事務所があります。公庫からの紹介で農業者の事業計画策定などの業務に有償で携わることができ、農業者との関係を深めて顧問契約に結びつけています。

3.公庫と契約して成果を出すために

専門家として公庫と業務受託の年間契約を行ったとしても、実際に年間に受託できる案件は受託者によって違いがあるようです。

千葉県の某税理士先生によると、公庫と契約しただけでは案件は回ってこないので、近くの公庫(旧農林漁業金融公庫)の支店に顔を出して、時々コミュニケーションを取り、事例などを通じて得意分野を公庫の現場の人に知っておいてもらうことが重要とのこと。確かに、顔も見たことのない人に仕事を任せられないというのは頷けます。

なお、余談ですが、この公募制度に関心を持ち、公庫の福岡支店に訪問したことがありますが、担当者さんから「事業承継に強い専門家(との契約)が不足しています。」と言われたのを覚えています。

この記事の監修

若山茂樹

若山茂樹

株式会社名南経営ソリューションズ取締役
カスタマーサクセスグループ・ゼネラルマネージャー

1992年に新卒で名南経営に入社し、会計事務所の担当者を経験しました。
20代前半の新人でも、お客様はお金の事や制度手続きの事などで意見を求めてきますので、会計事務所の役割の重さを感じると伴に、学びと経験の大切さを痛感しました。
会計事務所の活躍が日本の中小企業に成長と発展をもたらします。
会計事務所の活躍を支援したい。それが我々のミッションです。